親が一人暮らしをしていたり、離れて暮らしていたりすると、
「そろそろスマホを持ってほしい」
「何かあったときに連絡しやすくしたい」
「写真やメッセージくらい使えたら便利なのに」
と思うことがあります。
ところが親から、
「電話だけできればいい」
「難しそうだからいらない」
「今さら覚えられない」
「そんなものなくても困ってない」
と言われることもあります。
家族としては安心のためにすすめていても、親には、
「新しいことを無理に覚えさせられる」
「今までのやり方を否定されている」
「監視されるために持たされる」
と感じられることがあります。
そのため、親にスマホをすすめるときは、最初から
「絶対スマホにしたほうがいい」
と押すのではなく、親自身にとって何が楽になるのかを一つだけ見つけることが大切です。
この記事では、親にスマホを持ってほしいときの切り出し方、そのまま使える例文、「難しい」「いらない」と言われた場合の返し方、家族側が気をつけたいことを紹介します。
- 親にスマホをすすめにくいのはなぜ?
- 最初から「スマホに変えて」と言わなくていい
- 親にスマホをすすめるときの切り出し方
- そのまま使えるスマホのすすめ方
- 「今の携帯で十分」と言われたらどうする?
- 「今さら覚えられない」と言われたらどう返す?
- スマホを見守り目的で使いたいときは先に説明する
- スマホを持ってもらったら連絡しすぎない
- 遠方の親にはスマホでできることを一つずつ増やす
- スマホの料金や契約は親と一緒に確認する
- 兄弟がいるなら誰がスマホを教えるか決めておく
- 親にスマホをすすめるときに避けたい言い方
- スマホは「できることを増やす道具」として提案する
- まとめ|「スマホに変えて」ではなく「使えそうなものだけ試さない?」から始める
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親にスマホをすすめにくいのはなぜ?
家族から見ると、スマホには便利な機能がたくさんあります。
電話だけでなく、
- メッセージ
- 写真
- 地図
- 天気
- ビデオ通話
- 緊急時の連絡
などにも使えます。
しかし、親にとっては、
「ボタンが多くて分からない」
「間違って触りそう」
「料金が高そう」
という不安のほうが先に出ることがあります。
遠方の親が心配なときに家族ができることはこちらでもまとめています。
→遠方の親が心配なときに家族ができること
「使いこなせない」と思われたくないことがある
親がスマホを嫌がる理由の中には、
「分からないと言うのが恥ずかしい」
という気持ちが隠れていることもあります。
そこで、
「こんなの簡単やで」
と言うと、逆に、
「簡単なのに自分にはできない」
と感じさせてしまうことがあります。
最初は、
「全部覚えなくていいよ」
と伝えるほうが安心してもらいやすくなります。
スマホ=監視と思われることもある
家族が安心したい気持ちが強いと、
「位置情報も分かるし安心やん」
と言いたくなることがあります。
しかし、親によっては、
「どこにいるかずっと見られるの?」
と抵抗を感じます。
そのため、最初から見守り目的を強く出すより、
「電話や写真が使いやすくなる」
といった本人にとってのメリットから話すほうが自然です。
見守りサービスを嫌がる親への伝え方はこちらでまとめています。
→親が見守りサービスを嫌がるときの伝え方|監視と思われないすすめ方
最初から「スマホに変えて」と言わなくていい
スマホをすすめたいと思っていても、機種変更の話から始める必要はありません。
まずは、親が今の携帯電話で何に困っているのかを聞きます。
今の不便を一つだけ聞く
たとえば、
「写真送ったとき見にくくない?」
「電話以外で連絡できたら便利そう?」
と聞きます。
本人が、
「写真は見たい」
「文字で残るほうが楽」
と感じていれば、その機能だけを入口にできます。
スマホでできることを全部説明しない
スマホをすすめるとき、
「地図も使えるし、LINEもできるし、動画も見られるし」
と一気に説明すると、かえって難しく感じられます。
最初は、
「電話」
「家族とのメッセージ」
「写真を見る」
くらいで十分です。
親が新しいものを嫌がるときは、選択肢を増やしすぎないことがポイントです。
親にスマホをすすめるときの切り出し方
スマホの話は、親にとって「機械の話」だけではありません。
今までのやり方を変える話でもあります。
そのため、押しつけずに相談の形にします。
「一回見てみない?」から始める
たとえば、
「買うかどうかは別として、一回どんなのあるか見てみない?」
という言い方です。
これなら、
「今すぐスマホに変える」
という話になりません。
本人が見てから判断できます。
「全部覚えなくていい」と先に伝える
親が不安そうなら、
「電話と写真だけ使えたら十分やで」
と伝えます。
全部使いこなす必要がないことを最初に伝えると、心理的な負担が下がります。
親が一人暮らしになる前に家族で確認しておきたいことはこちらでもまとめています。
→親が一人暮らしになる前に家族が確認しておきたいこと
そのまま使えるスマホのすすめ方
親との関係に合わせて、言いやすいものを使ってください。
大切なのは、「持つべき」と決めつけないことです。
軽くすすめるとき
「今の携帯で困ってないなら無理に変えんでもいいけど、スマホも一回見てみる?」
「電話と写真見るくらいだけでも使えるよ」
「全部覚えんでいいよ。使うものだけ一緒に設定したらいいし」
「分からんところは私が一緒に見るから、一回試してみない?」
「今すぐ買わんでもいいから、どんなものかだけ見とこか」
「難しそう」と言われたとき
「全部使えなくても全然いいよ」
「電話と家族への連絡だけできたら十分やと思う」
「最初の設定は一緒にやるよ」
「分からん機能は使わんでいいよ」
「慣れるまで一緒に触ればいいし、嫌やったら無理せんでもいいよ」
親が新しいことを嫌がる場合の伝え方はこちらでもまとめています。
→親に新しいサービスをすすめるときの伝え方|「難しそう」と言われたときの返し方(準備中)
「今の携帯で十分」と言われたらどうする?
親から、
「今ので困ってない」
と言われることがあります。
この場合、スマホへ変える理由が親本人にはありません。
そこで、
「でもスマホのほうが便利やで」
と押すより、まず今のままでも困らない理由を認めます。
今の携帯を否定しない
「今ので困ってないなら、それはそれでいいと思うよ」
と一度受け止めます。
そのうえで、
「ただ写真とかメッセージが使えたら、私らとの連絡が少し楽かなと思って」
と家族側の希望を伝えます。
無理に変えないという選択肢も残す
親が本当に困っていないなら、その時点で無理にスマホへ変えなくても構いません。
スマホを持つこと自体が目的ではありません。
家族との連絡や、必要なときの安心につながるかどうかを考えることが大切です。
家族が無理なく続けられる見守り方法はこちらでまとめています。
→一人暮らしの親におすすめの見守り方法|家族が無理なく続ける安否確認
「今さら覚えられない」と言われたらどう返す?
高齢の親から、
「もう新しいことは覚えられない」
と言われることがあります。
その場合、
「そんなことないよ」
だけでは不安が消えません。
覚える量を小さくする
たとえば、
「電話の出方だけ」
「家族から来た写真を見るだけ」
というように、最初に覚えることを少なくします。
全部の機能を使える必要はありません。
家族側も教え方を急がない
親にスマホを教えていると、
「さっき説明したやん」
と言いたくなることがあります。
しかし、操作を覚えるペースは人それぞれです。
一度にたくさん覚えてもらおうとせず、同じ操作を何度か一緒にやるくらいで考えます。
親と話すとイライラしてしまう場合の伝え方はこちらでまとめています。
→親と話すとイライラするときの伝え方|言い返す前にできること(準備中)
スマホを見守り目的で使いたいときは先に説明する
家族としては、
「スマホがあれば位置情報も使える」
と考えることがあります。
ただし、親に黙って見守り目的を追加するのは避けたいところです。
位置情報を使うなら本人に伝える
「何かあったときだけ場所が分かるようにしたい」
など、目的を説明します。
常に確認するのか、緊急時だけなのかも話しておきます。
本人が嫌がるなら、無理に位置情報を使う必要はありません。
位置情報を親に共有してほしいときの伝え方はこちらでまとめています。
→親に位置情報を共有してほしいときの伝え方|監視と思われないためには(準備中)
見守りはスマホだけに頼らない
スマホを持っていても、
- 充電していない
- 持ち歩いていない
- 音に気づかない
ということがあります。
そのため、見守りはスマホだけに依存せず、電話や家族の訪問なども含めて考えます。
見守りサービスが必要な家庭と不要な家庭の違いはこちらでまとめています。
→見守りサービスはいらない?必要な家庭と不要な家庭の違いを解説
スマホを持ってもらったら連絡しすぎない
親がスマホを持つと、
「既読がつかない」
「返信がない」
と家族が気にするようになることがあります。
しかし、スマホを持ったからといって、いつでも連絡が取れるとは限りません。
返信のルールを厳しくしない
「メッセージを送ったら必ずすぐ返信して」
というルールにすると、親にとってスマホが負担になります。
まずは、
「見たときに返してくれたらいいよ」
くらいにします。
家族が安心するためだけの道具にしない
スマホは親本人の持ち物です。
家族が連絡を確認するためだけではなく、
「写真を見る」
「天気を見る」
など、本人が使いたい目的があるほうが続きやすくなります。
連絡頻度について親と話す方法はこちらでまとめています。
→親に毎日連絡するのは嫌がられる?見守りのための連絡頻度を話し合う方法(準備中)
遠方の親にはスマホでできることを一つずつ増やす
離れて暮らしている親の場合、スマホがあると連絡の選択肢が増えます。
ただし、最初からビデオ通話やさまざまなアプリを覚えてもらう必要はありません。
最初はメッセージと写真だけでも十分
たとえば、
「今日はこんな写真撮ったよ」
と家族から送るだけでも、スマホを使うきっかけになります。
親が操作に慣れてきたら、必要に応じて別の使い方を増やします。
緊急連絡だけは分かりやすくしておく
誰に電話すればいいか分かるようにしておくことも大切です。
家族の連絡先を見つけやすい状態にしておくなど、親本人が困らない形を考えます。
親と緊急連絡先を決めるときの切り出し方はこちらでまとめています。
→親と緊急連絡先を決めたいときの切り出し方|元気なうちに話すコツ
遠方の親について家族ができることはこちらでもまとめています。
→遠方の親が心配なときに家族ができること
スマホの料金や契約は親と一緒に確認する
スマホをすすめる場合、端末だけではなく契約も関わります。
家族側で勝手に決めるのではなく、本人と一緒に確認することが大切です。
「これが一番安い」と決めつけない
料金やサービス内容は変わることがあります。
実際に契約する場合は、その時点の公式情報を確認してください。
この記事では特定の料金プランや事業者をすすめるのではなく、親への伝え方を中心に扱います。
契約内容が分かる状態にしておく
契約した後、
「何のプランだったか分からない」
という状態になると、本人も家族も困ります。
契約書類や問い合わせ先が分かるようにしておくと安心です。
親の契約内容を確認したいときの伝え方はこちらでまとめています。
→親の契約内容を確認したいときの伝え方|勝手に見る前にどう切り出す?
兄弟がいるなら誰がスマホを教えるか決めておく
家族みんなが別々の方法で教えると、親が混乱することがあります。
たとえば、
「私はここ押すって聞いた」
「兄は違う方法言ってた」
となることがあります。
最初は教える人を一人にする
スマホに詳しい家族が一人中心になって教えると、操作方法を統一しやすくなります。
ほかの家族は、
「分からなかったら○○に聞いて」
と同じ案内をすると親も迷いにくくなります。
家族全員で「使って」と迫らない
親がスマホを嫌がっているのに、兄弟全員から、
「今どきスマホくらい持ったほうがいい」
と言われると、さらに拒否したくなることがあります。
一人が穏やかに話し、本人の気持ちを聞くことが大切です。
兄弟で親について話すときの進め方はこちらでまとめています。
→兄弟で親のことを話し合うときの進め方|揉めにくい順番と決めておきたいこと(準備中)
親にスマホをすすめるときに避けたい言い方
便利だからこそ、家族側は強くすすめたくなります。
ただし、次のような言い方は避けたほうが話を続けやすくなります。
- 「今どきスマホくらい使えないと困るよ」
- 「そんなに難しくないって」
- 「覚える気がないだけでしょ」
- 「もう高齢者向けのでいいやん」
- 「みんな持ってるよ」
- 「こっちが心配だから絶対持って」
- 「位置情報も見られるから安心」
- 「もう契約してきたから」
- 「分からなかったら何回でも教えるって言ってるやん」
最後の言葉も、一見やさしく見えて、言い方によっては親に圧を与えることがあります。
大切なのは、
スマホを持たせることではなく、親が無理なく使える方法を一緒に探すことです。
スマホは「できることを増やす道具」として提案する
親にスマホをすすめるとき、
「これから見守るため」
だけを理由にすると、監視の印象が強くなります。
そこで、
「孫の写真を見られる」
「文字で連絡を残せる」
「家族と話しやすくなる」
など、親自身にとって楽しいことや便利なことも一緒に考えます。
一人暮らしの親を無理なく見守る方法はこちらでまとめています。
→一人暮らしの親におすすめの見守り方法|家族が無理なく続ける安否確認
親が一人暮らしを続ける場合に考えておきたい備えはこちらでもまとめています。
→高齢の親が一人暮らしを続けるときのリスクと備え
まとめ|「スマホに変えて」ではなく「使えそうなものだけ試さない?」から始める
親にスマホを持ってほしいと思っても、
「今どきスマホにしたほうがいい」
と押しつける必要はありません。
まずは、
「電話と写真だけでも使えたら便利そう?」
「全部覚えなくていいよ」
「買うかどうかは別として、一回見てみない?」
という小さな話から始めます。
親が、
「今の携帯で十分」
と言ったら、すぐ否定しない。
「難しそう」
と言ったら、覚える機能を少なくする。
「見守られるのが嫌」
と言ったら、位置情報などは勝手に使わない。
そして、スマホを持ってもらった後も、
「すぐ返信して」
と家族の都合だけで使わせないことが大切です。
スマホは、親を管理するための道具ではありません。
家族との連絡を少し楽にしたり、親自身ができることを増やしたりするための選択肢として提案してみてください。
関連記事
- 遠方の親が心配なときに家族ができること
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- 親の契約内容を確認したいときの伝え方|勝手に見る前にどう切り出す?
- 親に位置情報を共有してほしいときの伝え方|監視と思われないためには(準備中)
- 親に毎日連絡するのは嫌がられる?見守りのための連絡頻度を話し合う方法(準備中)
- 親と緊急連絡先を決めたいときの切り出し方|元気なうちに話すコツ
- 親に新しいサービスをすすめるときの伝え方|「難しそう」と言われたときの返し方(準備中)

