親の一人暮らしや日中の過ごし方を見ていて、
「家にいる時間が増えた」
「人と話す機会が減っている」
「お風呂や食事を少し手伝ってもらえたら安心」
「家族だけで支えるのは少し大変になってきた」
と感じることがあります。
そんなとき、家族としては、
「デイサービスに行ってみたら?」
と考えることがあります。
けれど親から、
「そんなところ行きたくない」
「年寄りばっかりやろ」
「知らない人と過ごすのは嫌」
「まだ介護されるほどじゃない」
「家にいるほうが気楽」
と言われることもあります。
子ども側には、
「閉じこもってほしくない」
「少しでも安心して過ごしてほしい」
「家族の負担も減らしたい」
という気持ちがあります。
しかし、それをそのまま、
「一人で家にいるのは危ないから」
「家族も大変だから行って」
と伝えると、親には、
「邪魔だから外へ出される」
「もう普通に暮らせないと思われている」
ように聞こえることがあります。
そのため、デイサービスをすすめるときは、「通わせる」ことを目的にするのではなく、「親本人が少し楽になることがあるか、一度見てみる」くらいから始めることが大切です。
この記事では、親にデイサービスをすすめるときの切り出し方、そのまま使える声かけ例、拒否されたときの返し方、家族が無理を抱えない考え方、親の同意が必要な範囲、相談先へつなぐ流れまでまとめます。
※この記事では、デイサービスの利用条件や介護制度そのものではなく、親子で利用について話すときの伝え方を中心に扱います。実際に利用できるサービスや手続きについては、自治体や地域の相談窓口、介護の専門職などへ確認してください。
- 親がデイサービスを嫌がるのはなぜ?
- 最初から「デイサービスに行って」と言わなくていい
- デイサービスをすすめるときはこの順番で進める
- デイサービスの話を切り出しやすいタイミング
- そのまま使えるデイサービスのすすめ方
- 「絶対行きたくない」と言われたらその日は終えていい
- 「知らない人と過ごしたくない」と言われたら
- 「家族と一緒にいたほうがいい」と言われたら
- 親の同意と家族の無理は分けて考える
- 家族の限界を親に伝えるときの例文
- デイサービス以外の方法も最初から残しておく
- 相談先へつなぐなら、まず「地域包括支援センター」を入口にする
- 最初の電話では「デイサービスを使いたい」と決めなくていい
- 相談前にメモしておくとよい8項目
- 電話したら何を聞けばいい?
- 親には「役所に介護の相談をした」と言わなくてもいい
- 親が相談そのものを嫌がる場合は、家族だけで先に相談する
- すでにケアマネジャーがいる場合は、まずその人へ相談する
- 見学につながったら「何を見るか」を決めておく
- 相談から利用検討までの具体的な流れ
- デイサービスをすすめてから相談するまでの流れ
- 見学へ行くときも「その場で決めなくていい」と伝える
- デイサービスを断られたときの判断表
- 兄弟がいるなら利用の説得より先に家族の役割を整理する
- デイサービスをすすめるときに避けたい言い方
- まとめ|「デイサービスに行って」ではなく「一回相談してみない?」から始める
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親がデイサービスを嫌がるのはなぜ?
家族から見ると、
「日中だけ行く場所」
「食事や入浴を手伝ってもらえる場所」
「人と話せる場所」
という印象でも、親本人には違って見えることがあります。
特に、
「介護される場所」
「高齢者ばかりの場所」
「家族から離される場所」
というイメージを持っていると、最初から強く拒否することがあります。
親に介護サービスそのものをすすめるときの考え方はこちらでもまとめています。
→親に介護サービスを使ってほしいときの伝え方|「まだ必要ない」と言われたら
「自分はそこまで弱っていない」と思っている
親本人が、
「買い物も行ける」
「料理もできる」
「一人で生活できている」
と思っている場合、
「デイサービスに行けば?」
と言われると、
「もう介護が必要な人だと思われている」
と感じることがあります。
そこで、
「必要だから行く」
ではなく、
「どんなところか一回見てみる」
という小さな話にします。
「家にいるほうが気楽」と思っている
人付き合いが好きではない親なら、
「知らない人と一日過ごすくらいなら家にいたい」
と思うことがあります。
この気持ちは、
「行ったら楽しいよ」
だけでは変わりません。
まず、
「人が多いところが嫌なん?」
「何が一番嫌?」
と聞きます。
親本人が嫌がっている理由を知ることが先です。
最初から「デイサービスに行って」と言わなくていい
デイサービスをすすめたいときでも、最初の会話で利用まで決める必要はありません。
まずは、
「今、日中に困っていることがあるか」
を聞きます。
親本人の困りごとから始める
たとえば、
「お風呂入るの大変じゃない?」
「昼ごはん毎日作るの面倒じゃない?」
「最近外出すること減った?」
と聞きます。
親から、
「お風呂だけちょっと大変」
という話が出たら、
「そういうところだけ手伝ってもらえる方法あるか、一回聞いてみる?」
と話を進められます。
家族の目的を先にしない
家族側が、
「留守番してもらえる」
「その間に自分が休める」
というメリットを感じることもあります。
それ自体は悪いことではありません。
ただ、最初から、
「私が大変だから行って」
と伝えると、親は負担に感じます。
まずは親本人の困りごとから話します。
デイサービスをすすめるときはこの順番で進める
最初から、
「行くか、行かないか」
を決めようとすると話がぶつかります。
次のように段階を分けると進めやすくなります。
| 手順 | やること | 親への声かけ例 |
|---|---|---|
| 1 | 日常で困っていることを聞く | 「最近何が一番しんどい?」 |
| 2 | デイサービスへの印象を聞く | 「デイサービスってどんなイメージ?」 |
| 3 | 嫌な理由を確認する | 「人が多いのが嫌?それとも行くこと自体?」 |
| 4 | 利用ではなく見学・相談を提案する | 「行くって決めずに、一回見てみる?」 |
| 5 | 本人の希望を確認する | 「こういうところならどう?」 |
| 6 | 家族だけで決めず相談する | 「合いそうなのあるか聞いてみよか」 |
| 7 | 本人が納得したら検討する | 「嫌なら別の方法でもいいよ」 |
ポイントは、「見学・相談」と「利用」を分けることです。
デイサービスの話を切り出しやすいタイミング
何もきっかけがない日に、
「デイサービス行ったら?」
と言うより、親本人が困ったときのほうが話しやすくなります。
親が「最近しんどい」と言ったとき
たとえば、
「お風呂が面倒」
「昼ごはん作るのしんどい」
「最近外へ出なくなった」
という言葉が出たときです。
そこで、
「そういうところ手伝ってもらえる場所もあるみたいよ」
と軽く伝えます。
家にいる時間が増えてきたとき
家族から見ると、
「最近ほとんど外へ出ていない」
と感じることがあります。
ただし、
「家に閉じこもってるやん」
とは言わないほうがよいでしょう。
「最近外出すること減った?」
と本人の感覚を聞きます。
遠方の親が心配なときに家族ができることはこちらでまとめています。
→遠方の親が心配なときに家族ができること
そのまま使えるデイサービスのすすめ方
親との関係に合わせて、言いやすい表現を使ってください。
軽く切り出すとき
「最近、日中何して過ごしてること多い?」
「一回どんなところか見に行ってみない?」
「行くって決めなくていいよ。見て嫌ならやめたらいいし」
「お風呂とかごはんとか、楽になることあるなら一回聞いてみない?」
「毎日行く話じゃなくて、どんな場所か知っとくだけでもいいんちゃう?」
「まだ必要ない」と言われたとき
「まだ全部自分でできてるのは分かってるよ」
「できてないから行ってって言ってるんじゃないよ」
「しんどいところだけ楽になったらいいかなと思っただけ」
「必要かどうかも含めて、一回話だけ聞いてみない?」
「今いらないならそれでもいいよ。どんなものかだけ知っとこ」
「年寄りばっかりやろ」と言われたとき
「そういうイメージあるんやね」
「実際どんな感じか、一回見てから決めたら?」
「合わなかったら行かなくていいよ」
「私も一緒に見に行くよ」
「行くことを決めるんじゃなくて、見に行くだけにしよか」
「絶対行きたくない」と言われたらその日は終えていい
親から、
「絶対行かない」
と言われると、家族は、
「一回行けば分かるから」
と説得したくなります。
しかし、そこで押すほど、
「デイサービスの話=家族に強制される話」
になってしまいます。
まず、
「分かった。今日はもうこの話やめとこう」
で構いません。
その後、別の日に、
「最近お風呂どう?」
「昼ごはん作るの大変じゃない?」
など、本人の困りごとから話を再開します。
「知らない人と過ごしたくない」と言われたら
人との交流を負担に感じる親もいます。
その場合、
「行けば友達できるよ」
と決めつけないことが大切です。
人付き合いを目的にしなくていい
デイサービスをすすめる理由を、
「友達を作るため」
だけにする必要はありません。
親本人が、
「人付き合いはしたくないけど、お風呂だけ楽になればいい」
と思っているなら、その希望を中心に考えます。
本人の性格に合うかを確認する
人が多い環境が苦手なのか。
長時間いるのが嫌なのか。
知らない場所が不安なのか。
理由を分けて聞きます。
本人の希望を相談時に伝えられるようにしておくと、家族側も選択肢を整理しやすくなります。
「家族と一緒にいたほうがいい」と言われたら
親が、
「知らないところへ行くくらいなら、あなたが来てくれればいい」
と言う場合もあります。
家族が無理なくできる範囲なら、それも一つの方法です。
ただし、家族の生活が崩れるほど無理を続ける必要はありません。
親の同意と家族の無理は分けて考える
ここは非常に大切です。
親が、
「サービスは嫌」
と言う気持ちは尊重する必要があります。
一方で、
「だから家族が全部やる」
と自動的に決まるわけではありません。
親本人の同意を大切にしたいこと
たとえば、
- デイサービスへ通うか
- どのような場所へ行くか
- どの頻度ならよいか
- 何を手伝ってほしいか
- 何をされたくないか
といったことです。
本人が利用するサービスなので、本人の希望を確認します。
家族側だけで決めてよいこともある
一方で家族には、
「自分がどこまで手伝えるか」
を決める権利があります。
たとえば、
- 毎日は実家へ行けない
- 毎週の送迎まではできない
- 夜間の対応を一人で抱えられない
- 仕事を休み続けることはできない
- 一人で親の支援を全部担当できない
といったことです。
これは親の同意を取って決めるものではありません。
家族自身の生活や限界として伝えて構いません。
伝え方は「拒否」ではなく「できる範囲」にする
たとえば、
「もう無理。できない」
だけではなく、
「週1回なら行けるけど、毎日は難しい」
「通院の付き添いはできるけど、買い物まで毎週は難しい」
と具体的にします。
親がサービスを断る自由と、家族が無制限に支える義務は同じではありません。
この二つを分けて考えることが、家族が長く関われる形につながります。
自分だけ親のことをしていると感じたときの伝え方はこちらでまとめています。
→自分だけ親のことをしていると感じたとき、兄弟にどう伝える?(準備中)
家族の限界を親に伝えるときの例文
家族の負担について話すときは、
「あなたのせいで大変」
という形にしないことが大切です。
たとえば、
「できることは今までどおりするよ。でも毎日行くのは難しいんよ」
「私一人で全部やる形やと長く続けるのが難しいから、ほかの方法も一緒に考えたい」
「手伝いたくないわけじゃないよ。続けられる形にしたいんよ」
「ここまでは私ができるけど、ここからは誰かに手伝ってもらえると助かる」
という伝え方があります。
兄弟に親の見守りを分担してほしいときの頼み方はこちらでまとめています。
→兄弟に親の見守りを分担してほしいときの頼み方(準備中)
デイサービス以外の方法も最初から残しておく
親がデイサービスを嫌がる場合、
「じゃあ何もできない」
と考える必要はありません。
困っている内容によっては、別の方法のほうが合うこともあります。
食事だけが心配な場合
食事だけが負担になっているなら、宅配食など別の方法も考えられます。
高齢の親に宅配食をすすめるタイミングはこちらでまとめています。
→高齢の親に宅配食をすすめるタイミング|一人暮らしの食事が心配なときに
宅配弁当を親にすすめるときの伝え方はこちらでまとめています。
→親に宅配弁当をすすめるときの伝え方|「自分で作れる」と言われたら(準備中)
安否確認だけが心配な場合
日常生活そのものは問題なく、
「一人暮らしなので何かあったときだけ心配」
という場合なら、見守り方法を考える選択肢もあります。
一人暮らしの親に合う見守り方法はこちらでまとめています。
→一人暮らしの親におすすめの見守り方法|家族が無理なく続ける安否確認
家の安全が気になる場合
外出や交流ではなく、家の中の転倒などが心配なら、まず生活環境を見直す方法もあります。
親に転倒対策をしてほしいときの伝え方はこちらでまとめています。
→親に転倒対策をしてほしいときの伝え方|手すりや片付けを嫌がる場合は?(準備中)
相談先へつなぐなら、まず「地域包括支援センター」を入口にする
「相談先」とだけ書かれていても、
「結局どこへ電話すればいいの?」
と迷います。
親の介護や高齢期の暮らしについて相談したい場合、まず候補になるのが親が住んでいる地域を担当する地域包括支援センターです。
地域包括支援センターは、市区町村が設置する高齢者の総合相談窓口で、介護だけでなく、高齢者本人や家族の暮らしに関する相談にも対応しています。
地域によって名称が異なる場合があります。
厚生労働省も、介護について相談したい場合は、地域包括支援センターや市区町村の窓口へ問い合わせるよう案内しています。
相談先を探す方法
親が住んでいる市区町村のホームページで、
「○○市 地域包括支援センター」
「○○市 高齢者 介護 相談」
などと確認します。
どこが担当か分からない場合は、市役所・区役所などの高齢者福祉や介護保険の担当窓口へ、
「親の介護について相談したいのですが、担当の地域包括支援センターを教えてください」
と聞けば、入口を確認できます。
市区町村の介護保険担当課では、介護全般の相談や介護保険利用の手続きなどについて相談できます。
最初の電話では「デイサービスを使いたい」と決めなくていい
相談するときに、
「デイサービスを利用したいのですが」
と言う必要はありません。
まだ親が納得していないなら、むしろ、
「親の暮らしについて相談したい」
と伝えるほうが自然です。
たとえば、電話では次のように伝えます。
「一人暮らしの母のことで相談したいのですが、最近お風呂や外出が少し大変そうです。本人はデイサービスには抵抗があります。家族としてどんな方法があるか、一度相談できますか?」
これだけでも十分です。
家族だけで相談する場合は、
「本人はまだサービス利用に前向きではありません。家族として、今後どう声をかければいいかも含めて相談したいです」
と伝えます。
地域包括支援センターは、高齢者本人だけでなく家族からの相談にも対応する総合相談窓口です。
相談前にメモしておくとよい8項目
電話をする前に、次だけ書いておくと話が早くなります。
| 確認すること | メモの例 |
|---|---|
| 親の生活状況 | 一人暮らし |
| 今できていること | 食事・着替え・買い物は自分でできる |
| 最近気になること | 入浴が面倒、外出が減った |
| 親本人の困りごと | 「風呂がしんどい」と話している |
| 家族が心配なこと | 一人で入浴するときが心配 |
| 親が嫌がること | デイサービス、人が多い場所 |
| 家族ができること | 週末なら訪問できる |
| 家族が難しいこと | 平日の送迎や毎日の訪問はできない |
ここで重要なのは、
「親のできないこと」だけを並べないことです。
「これは自分でできている」
という情報も伝えます。
そうすると、
「全部手伝ってほしい」
ではなく、
「どこだけ支援が必要そうか」
を相談しやすくなります。
電話したら何を聞けばいい?
相談時は、こちらから質問して構いません。
たとえば、次のように聞きます。
- 「今の状態なら、どんな相談から始めればいいですか?」
- 「本人がデイサービスを嫌がっていますが、ほかの選択肢もありますか?」
- 「本人がまだ利用を希望していなくても家族だけで相談できますか?」
- 「利用を考える場合は、次に何をすればいいですか?」
- 「要介護認定などが必要になる場合、どこへ申請しますか?」
- 「一度家族だけで相談して、その後本人と話すことはできますか?」
介護保険サービスの利用を希望する場合は、原則として市区町村へ要介護・要支援認定の申請を行う流れがあり、地域包括支援センターなどが手続きを支援・代行する場合もあります。
ただし、最初の相談時点で制度をすべて理解しておく必要はありません。
「うちの場合、次に何をすればいいですか?」
と聞けば十分です。
親には「役所に介護の相談をした」と言わなくてもいい
「介護相談」という言葉を聞いただけで拒否する親もいます。
その場合、嘘をつく必要はありませんが、本人が受け取りやすい言葉へ変えます。
たとえば、
「お風呂が大変って言ってたから、何か楽になる方法あるか聞いてみたよ」
「デイサービスを申し込んだんじゃないよ。どんな方法があるか聞いただけ」
「今すぐ何か始める話じゃないよ」
という言い方です。
ここでも、
相談=利用決定ではない
ことを伝えます。
親が相談そのものを嫌がる場合は、家族だけで先に相談する
親から、
「勝手に相談しないで」
と言われることもあります。
親本人の意思を無視してサービス利用を進めるのは避けたいところですが、家族が、
「自分たちはどこまで支えられるか」
「今後どう話せばよいか」
について相談することまで我慢する必要はありません。
たとえば地域包括支援センターへ、
「本人は今のところサービスを嫌がっています。家族としてどう話を進めればよいか相談したいです」
と伝えます。
家族が先に情報を得ておけば、
「とにかくデイサービスへ行って」
という説得ではなく、
「こういう方法もあるみたいだけど、どう思う?」
という相談に変えやすくなります。
すでにケアマネジャーがいる場合は、まずその人へ相談する
すでに親が介護サービスを利用していて、担当のケアマネジャーがいる場合は、新しく相談先を探す前に担当者へ相談します。
たとえば、
「最近、外出が減っていて家族として気になっています」
「本人はデイサービスを嫌がっています」
「本人にどのように話せばいいでしょうか」
と状況を伝えます。
ケアマネジャーは、本人や家族の希望を聞きながら支援プランを考え、介護サービス事業者との連絡や調整を行う専門職です。
見学につながったら「何を見るか」を決めておく
相談の結果、デイサービスを見学することになったら、
「雰囲気が良いか」
だけで決める必要はありません。
親が嫌がっていたポイントを中心に確認します。
たとえば、
- 人数は多すぎないか
- どのくらいの時間を過ごすのか
- 入浴はどのように行うのか
- 一人で過ごせる時間はあるか
- 無理にレクリエーションへ参加する必要があるか
- 送迎はどうなるか
などです。
その場で利用を決めず、
「今日は見学だけ」
として帰ってから親の感想を聞いても構いません。
相談から利用検討までの具体的な流れ
実際の動きを整理すると、次の順番です。
| 段階 | すること |
|---|---|
| 1 | 親の困りごとを1〜2個メモする |
| 2 | 親が嫌がることも書く |
| 3 | 親の住所を担当する地域包括支援センターを調べる |
| 4 | 「親の暮らしについて相談したい」と電話する |
| 5 | 今できていること・困っていること・家族の限界を伝える |
| 6 | 利用可能な支援や次に必要な手続きを聞く |
| 7 | 親へ「申し込みではなく相談した」と伝える |
| 8 | 必要なら本人を交えて相談・見学する |
| 9 | 本人の感想を聞く |
| 10 | 納得できる方法があれば利用を検討する |
「デイサービスを探す」ことから始めず、「困りごとを相談する」ことから始めるのがポイントです。
デイサービスをすすめてから相談するまでの流れ
記事内で流れを一目で見せたい場合は、次の流れが使えます。
見学へ行くときも「その場で決めなくていい」と伝える
親が見学に同意したあとも、
「行ったら契約させられるのでは」
と不安になることがあります。
そこで、
「今日は見るだけでいいよ」
と先に伝えます。
見学後は親の感想を先に聞く
見学が終わったら、
「どうやった?」
と本人の感想を聞きます。
家族から先に、
「良かったやろ?」
と言わないことがポイントです。
親が、
「人が多すぎる」
「長くいるのは嫌」
と言えば、その内容も大切な情報です。
「じゃあ別の方法探そう」
と戻って構いません。
デイサービスを断られたときの判断表
親に断られたときは、理由によって次の動きが変わります。
| 親の反応 | 家族の対応 |
|---|---|
| 「まだ必要ない」 | 必要性を争わず、困っていることだけ聞く |
| 「年寄りばかりで嫌」 | 利用を決めず、見学だけを提案する |
| 「知らない人が嫌」 | 人付き合いが少ない方法も含めて相談する |
| 「家で十分」 | 本人が家で困っていることがないか確認する |
| 「あなたがやって」 | 家族ができる範囲を具体的に伝える |
| 「絶対嫌」 | その日は話を終え、別の困りごとから再開する |
| 家族だけでは支えきれない | 親の利用意思とは別に、家族だけで地域包括支援センターなどへ相談する |
親が利用を拒否していても、家族が自分たちの負担や今後の対応について相談することはできます。
親の意思を無視してサービスを決めることと、家族が専門職から情報を得ることは別として考えます。
兄弟がいるなら利用の説得より先に家族の役割を整理する
兄弟が複数いる場合、
「お母さんを説得して」
と誰か一人に任せると、その人の負担が増えます。
まず家族の中で、
- 親が今何に困っているか
- 誰がどこまでできるか
- 何がもう続けにくいか
を共有します。
兄弟で親について話し合うときの進め方はこちらでまとめています。
→兄弟で親のことを話し合うときの進め方|揉めにくい順番と決めておきたいこと(準備中)
デイサービスをすすめるときに避けたい言い方
家族としては善意でも、次のような言い方は避けたほうが話を続けやすくなります。
- 「一人で家にいたら危ないよ」
- 「もう介護される年なんだから」
- 「みんな行ってるよ」
- 「行けば友達できるって」
- 「家にずっとおっても仕方ないやん」
- 「私が大変だから行って」
- 「絶対行ったほうがいい」
- 「一回行けば慣れる」
- 「もう申し込むから」
- 「施設に入るよりいいでしょ」
特に、
「家族が楽になるから」
だけを前面に出すと、親は、
「自分が負担になっている」
と受け取ることがあります。
家族の負担を隠す必要はありませんが、
「あなたが邪魔だから」ではなく「長く続けられる形にしたい」
と伝えることが大切です。
まとめ|「デイサービスに行って」ではなく「一回相談してみない?」から始める
親にデイサービスをすすめたいときは、
「もう必要だから行って」
と一度で決める必要はありません。
まず、
「最近何が一番大変?」
と聞きます。
そのあと、
困りごとを聞く
→嫌な理由を聞く
→家族ができる範囲も整理する
→地域包括支援センターなどへ相談する
→選択肢を聞く
→本人に説明する
→必要なら見学する
→本人が納得できる方法だけ検討する
という順番で進めます。
介護についてどこへ相談すればよいか分からない場合は、親が住んでいる地域の地域包括支援センター、または市区町村の介護・高齢者担当窓口が入口になります。
地域包括支援センターは、高齢者本人や家族の介護・暮らしについて相談できる公的な窓口です。
そして大切なのが、
親の同意と、家族ができる範囲を分けることです。
親には、
「デイサービスへ行きたくない」
と言う気持ちがあります。
一方で家族にも、
「毎日は実家へ行けない」
「一人で全部は支えられない」
という事情があります。
どちらかを我慢させるのではなく、その間を埋める方法を相談先と一緒に探します。
デイサービスをすすめる目的は、親を家から出すことでも、「介護が必要」と認めさせることでもありません。
親が今できている暮らしをできるだけ続けながら、本人にも家族にも無理が出にくい形を作ることです。
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- 親に転倒対策をしてほしいときの伝え方|手すりや片付けを嫌がる場合は?
- 兄弟で親のことを話し合うときの進め方|揉めにくい順番と決めておきたいこと(準備中)
- 自分だけ親のことをしていると感じたとき、兄弟にどう伝える?(準備中)

